東京高等裁判所 昭和39年(ラ)36号 決定
民事訴訟法第七四四条は、口頭弁論を経ずになされた仮差押決定に対し、改めて口頭弁論を開いて、右仮差押申請の当否を審理するために、債務者に異議の申立を認めたのであつて、債務者以外の第三者は同条による異議の申立をなし得るものではない。金銭債権に対する仮差押の執行については、同法七四八条によつて準用される同法第五九八条により裁判所は第三債務者に対し、債権者に支払をなすことを禁じ、又債務者に対し債権の処分殊にその取立をなしてはならない旨を命ずる方法によつてなすものとされているに止まり、右第三債務者は仮差押決定の債務者に包含されるとはとうてい解し得られないから、上記第七四四条による異議の申立はなし得ないものといわなければならない。
(村松 伊藤 杉山)